世の中には宇宙を使った様々なもの(SF映画、アニメ、GAME、アミューズメント、SF小説など)があり、宇宙は生活の中に当たり前に溶け込んでいます。(但し、夢や空想世界としてですが)。基本的に人は潜在的に宇宙が好きで憧れをもっているものと思います。
以前某雑誌で行われた「死ぬまでにやりたいことは?」というアンケートでは「宇宙に行く」が1位でした。)世界中で行ったアンケートやキャンペーンの応募などに示されるとおり、「宇宙に行ってみたい。」とはほとんどの人が思っています。(アンケート結果では約8割)。但し、これは潜在的なニーズであって、実際には「今はまだ実現性がないのでは?」、「安全ではないのでは?」、「費用がものすごく高いのでは?」と思っている人が大部分であり、「現実のもの」として捉えられていません。
そのため、「宇宙に行ってみたい。」とは言っても仮定の話であり、現実のものとして「本気で今、宇宙に行ってみたい」と思ってはいないように感じられます。
これからは、みんなが実現性を信じて、現実のものとして「本気で宇宙に行ってみたい。」と思えるような本当のニーズが必要であり、それが様々な問題解決になり、実現の原動力になります。
現在はこのような状況が変わってきており、宇宙旅行時代の扉は開かれようとしています。
実際にSpace Adventures社が2005年に準軌道旅行を1200万円で始めます。この準軌道旅行は弾道飛行であるため宇宙にいる時間はほんの数分間のみとなるにもかかわらず、搭乗希望者は多く、既に100名程度旅行会社に申し込みをしています。
また、以前行われたペプシコーラの準軌道旅行プレゼントキャンペーンではこの準軌道旅行に65万人もの応募があるほど人気なのです。そして、2004年6月にアメリカの民間航空会社のScaled CompositesがSpaceShipOneで準軌道飛行を成功させており、また民間の準軌道飛行賞金レースANSARI X-PRIZEで次々に準軌道旅客機が開発されています。これらにより開発が加速され様々なサービスが出てきて人気になれば、今後100万円程度まで下がっていくと考えられています。そうすると更に人気が高まり軌道旅行への開発もどんどん加速されていくでしょう。
■アンケート調査
宇宙観光旅行についてコリンズ教授が以前、潜在的にニーズを調査するため以下のアンケートを行っています。アンケートは高校、大学などの生徒や学生、就労者、さまざまなイベントの参加者、主婦など、対象の性別、年齢、職業などがかたよらないようにしました。
アンケート結果は次の通りです。

・60歳以下の約8割の人が宇宙へ行くことを望んでいる。 |
・男性と女性の間にほとんど意見の差がない。 |
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図 : 宇宙へ行きたい人々の人数 |
★宇宙に行きたいか?
性別にかかわらず、50歳代以下の70%を越す人々が、また60歳代以上でも40%以上の人々が宇宙に行きたい と回答
★宇宙旅行に行って何がしたいか?
全ての年代でもっとも人気があるのが「地球を見る」ことで、「宇宙遊泳」、「スポーツ」にも人気が集まった。
中・高年層は「天体観測」に興味があると答えている。
★宇宙旅行の費用として給料何ヶ月が妥当か?
1/3の人が給料3か月分なら適当と答えており、約40%の人は6ヶ月でもいいと答えている。
★宇宙旅行の希望滞在期間
すべての年代で「日帰り」よりも「数日間」から「1週間」、つまり滞在型の旅行を楽しむことがわかる。
宇宙観光とか、宇宙でのディズニーランドとか、宇宙旅行は楽しいみたいですねとか。それはスピリチュアルな面でも非常に興味深いですし、魅力的じゃないですか?年配の人は宇宙へ行きたいと言いました。普通の人にとって宇宙へ行くのは楽しいというよりもむしろ、心の深いところ、深い人間のルーツだとか宇宙の真実だとかに非常によい教育的価値を与えてくれます。とくに21世紀のことを考えた場合、地球は小さくなっているでしょう、混んでいるでしょう。何十億人が地球上に詰め込まれていますから。その点で、宇宙へ行って、人間の現実の状態を見ることは非常にいいことだと思います。宇宙関係の人だけ宇宙へ行くというのは正しくないと思います。
人が本当に欲しいものを提供すること、これがビジネスの基本であり、経済の基礎です。
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